3.葉酸不足/葉酸欠乏になるとどうなる
妊活中の人・妊娠初期の人が葉酸不足になると…先天異常リスクが高くなる
妊活中の人が葉酸不足になると、赤ちゃんに起こる二分脊椎症など先天異常のリスクが高まります。
妊娠初期(4~5週)には胎児の脳や脊髄のもととなる「神経管」がつくられます。神経管は最初は板のようですが、次第に管のようになり、管の上下が閉じます。
ところが、神経管の上下がうまく閉じないことがあります。閉じないために赤ちゃんに起こる先天異常を「神経管閉鎖障害」と呼びます。完全に閉鎖するのは6週の終わり(妊娠2カ月の後半)ごろと言われています。
初期は妊娠に気づかない人も多いですが、もうリスクが発生しているのですね。
生理の遅れなどで妊娠が分かってから葉酸を飲むのでは遅いようです。
厚労省も妊娠する1カ月以上前から、十分な量を摂ることを推奨しています。
妊娠中期・後期の人が葉酸不足になると…
では葉酸をたくさんとるのは初期だけでOKでは?と思われるかもしれません。
ずっと摂る必要ってあるのでしょうか。
葉酸が不足すると、出産をめぐるトラブルの可能性が高まります。
具体的には胎盤の血管の問題をきっかけに発症する「胎盤関連産科合併症」の発症リスクが高くなります。
例えば胎内に赤ちゃんがいるのに、胎盤が子宮壁からはがれてしまうと、胎内の赤ちゃんへの酸素や栄養の供給が止まります。大出血となり、母子ともに命にかかわることもあります。
高血圧も怖いですね。高血圧に加えタンパク尿が出ることもあります。悪化すると胎盤が働かず、赤ちゃんの育ちに問題が生じることもあります。
葉酸はこれらのトラブルを防ぐ効果があるというのです。
初産で合併症になった方や、初産の方でも実のお母さんが合併症の経験者だった方は特に、葉酸不足は避けたいものです。
授乳期の人が葉酸不足になると…
さて無事に出産、もう葉酸は必要ないでしょうか。答えはノーです。
葉酸は一生を通じて必要な栄養素です。
母乳から赤ちゃんに葉酸を届ける必要があります。
お母さん自身も産後の回復と育児に多くのエネルギーと栄養が必要です。
また、産んだ後は赤ちゃん最優先になりがちです。葉酸も食事でとれたらいいのですが、自分の食事など後回しになりますので、葉酸サプリで補うのもよいということです。
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成人が葉酸不足になると…
成人の男女が葉酸不足になると、まず疲れやすくなります。下記の症状も葉酸不足によります。貧血が起こりやすくなるというわけです。
- 顔が青白くなる
- 怒りやすくなる
- 息切れ
- めまい
重度になると、
- 舌が赤くただれる
- 下痢
- 味覚低下
- 体重減少
- 気分が落ち込む
などの症状も、葉酸不足が原因のひとつと考えられます。
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シニア世代が葉酸不足になると…
高齢者が葉酸不足になると、下記の原因のひとつになります。
葉酸は赤血球の生産に欠かせない栄養素であり、不足すると赤血球が正常に作れなくなって、悪性貧血を引き起こします。
悪性貧血は鉄分不足によって起こる貧血(鉄欠乏性貧血)とは別の貧血です。
ビタミンB12や葉酸が不足して赤血球が減った状態になります。
鉄欠乏性貧血だと赤血球が小さくなりますが、悪性貧血では正常より赤血球の大きさが大きくなります。
赤血球は酸素の運び役なので、赤血球が減ると息切れや疲労、めまいといった貧血の症状が出るというわけです。
また葉酸には動脈硬化を起こす「ホモシステイン」を無害にする働きがあります。
このため葉酸不足になると血液中のホモシステイン量が増加し、動脈硬化のリスクが高まります。
ホモシステインは動脈硬化だけでなく、脳の萎縮の原因とも考えられています。
ですので葉酸不足になってホモシステイン量が増えると、アルツハイマー型認知症や脳卒中を発症しやすくなると言われています。
さらにシニア世代の葉酸不足は骨粗しょう症を引き起こすという報告があります。
動脈硬化や認知症を起こしやすくするホモシステインは、コラーゲンの劣化や減少も促すのです。
カルシウムを十分に摂取している人でも、骨折のリスクが高いままとなるのです。
骨粗しょう症を発症すると、ちょっとしたことで骨折してしまいます。
折れにくい骨を維持するためには、カルシウムだけでなく葉酸もしっかりとることがおススメというわけです。