5.葉酸の摂りすぎ/過剰摂取になるとどうなる
葉酸「摂りすぎ」ってどれぐらい?
何事も過ぎたるは…で、葉酸も多く摂るほどよいというものではありません。
過剰摂取しても先天異常や貧血のリスクはゼロになるわけではありません。
厚労省は「日本人の食事摂取基準」で、食事以外に摂取する葉酸(プレロイルモノグルタミン酸)の量として、1 mg (=1000μg) を上限と定めています。
葉酸を過剰摂取しても神経管閉鎖障害のリスクがなくなるわけではなく、プテロイルモノグルタミン酸の過剰摂取による健康障害も報告されています。食事摂取基準では栄養補助食品等、通常の食品以外から摂取されるプテロイルモノグルタミン酸の耐容上限量を定めています(900~1000μg/日)。通常の食品から摂取する場合と異なり、サプリメントや栄養補助食品の多用は容易に耐容上限量を超えることになりますので注意が必要です。(厚労省「e-ヘルスネット」より)
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過剰摂取、食材からのケース「ほぼなし」
18歳~49歳の女性の耐容上限量(ある母集団に属するほとんどすべての人々が、健康障害をもたらす
危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限を与える量)は1300~1400㎍/日とされています。
これは葉酸を多く含むホウレンソウでも、毎日 2.5kg 以上を食べる量に相当します。
そもそも葉酸は水溶性です。不要な分は汗や尿となり排出されます。食事から過剰摂取になるケースはほぼ考えられません。
葉酸過敏症とは
サプリメントなどから葉酸を過剰に摂取すると、どうなるのでしょうか。
「葉酸過敏症」という病気につながることもあります。過敏症になると発熱やじんましん、皮膚のかゆみなどが起こる可能性があります。
さらに過剰摂取が続くと亜鉛の吸収が悪くなり、味覚障害になることがあります。
妊娠後期の過剰摂取…子のぜんそくリスク「上昇」も
妊娠後期に葉酸サプリメントを過剰に摂取すると、生まれてくる赤ちゃんのぜんそくリスクが高まる可能性があるとの研究結果があります。
豪アデレード大学のチームが550人を対象に行った調査です。
妊婦が妊娠後期(16週~30週)まで葉酸サプリを摂取し続ると、生まれた子どもがぜんそくになる確率が30%ほど高くなると報告しています。妊娠前から葉酸サプリを摂り、初期でやめた女性には、子どものぜんそく発症リスクが高まることはなかったそうです。
過剰摂取で自閉症の子「2倍」の報告も
また国際自閉症学会(IMFAR)での研究報告によると、出産時の血中葉酸値が「非常に高い」とされた母親では、「正常値」の母親に比べて自閉症児が生まれた確率が2倍になっていたということです。
報告では葉酸と自閉症との関係性を示唆したものの、因果関係は分からないとしています。