葉酸不足/欠乏リスク 一番やさしい解説

妊娠中に欠かせない栄養素である葉酸。葉酸不足のリスクは?8つのポイントをまとめました。

2.葉酸の必要量は?~葉酸の「適量」「推奨量」「必要量」を知ろう

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Дарья ЯковлеваbyPixabay

厚労省の「妊婦の必要量」=440㎍/日

葉酸の効能をおさらいしましょう。簡単にまとめると下記になります。

  • 妊活中&妊婦さんにとっては「赤ちゃんの体をつくる」
  • 貧血持ちにとっては「疲れの改善」
  • シニア世代にとっては「認知症のリスク減」

妊婦は葉酸をどれぐらい摂ったらよいのでしょうか。大切な命をはぐくむためにも、適量が知りたいですよね。たくさん情報があるようで、意外と分かりづらいのです。

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 下記は厚労省が定めた「日本人の食事摂取基準」2020年版です。妊婦さんにとって、葉酸の必要量、推奨量は…。

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Peggy und Marco Lachmann-AnkebyPixabay

葉酸の1日の摂取の推奨量は18歳以上の男女の場合、ともに240㎍とされています。

ところで ㎍(マイクログラム)って…イメージがわきませんね。

1㎍=100万分の1グラムです。

ちなみに1mg(ミリグラム)が1000分の1gです。コメ粒1つが0.02g=20mgです。

1mgはコメ粒の20分の1くらいの重さといえます。米粉にして、やっと目に見えるくらいの量ということです。

話を㎍に戻すと…1㎍=0.001mgですので、240㎍=0.24mgです。

成人の男女にとっての1日の必要量は、米粉でやっと見えるぐらいということになりますね。

妊娠している女性にとっての葉酸の「推定平均必要量」は、プラス200㎍/日です。

成人としての必要量240㎍に200㎍を足すと、妊婦さんの「必要量」になります。

440㎍/日ですね。これぐらいは最低でも取ってくださいよ、という意味です。

「推奨量」は+240㎍とあります。

これも成人としての必要量に追加すると…妊婦の推奨量は480㎍/日です。

つまり、ふだんの「2倍の葉酸を摂るのがおススメ、推奨量になります。

「追い葉酸」が必要というわけです。

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妊娠前~妊娠超初期、葉酸の「推奨量」=640㎍/日

さらに細かくみていきましょう。

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Steve BuissinnebyPixabay

「妊娠超初期」はそれ以前の0週~4週(妊娠1カ月)です。生理が遅れていたり、基礎体温が高いままだったりなどの症状が出る人もいますが、分からない人が多いですよね。生理が遅れるなどして「もしかして…」というレベルだと思います。

 「妊娠初期」とは妊娠5週(妊娠2カ月)から妊娠15週(妊娠4カ月)ぐらいをさします。

赤ちゃんの神経系は受精後28日から6週末、つまり超初期から初期にかけて完成します。

この時期に母体に十分な葉酸がないと、二分脊椎など神経管の先天異常リスクが高まることがわかっています。

妊娠7週ごろまでに先天異常が起こりうるということです。7週ごろというと、やっと妊娠が分かるころですね。

分かってから葉酸を取り始める人が多いかと思いますが、7週目だとすでに出来上がっている部分もあり、遅いともいえるのです。

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厚労省妊娠前からの摂取開始を推奨しています。

妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸)を 400 µg/日摂取することが望まれる。(日本人の食事摂取基準2020年版より)

ということは妊娠を計画している女性に推奨されている葉酸の1日摂取量は240㎍+400㎍=640μgです。

妊婦になってからの480μgよりも多いことになります。

葉酸の「推奨量」は?妊娠中期~妊娠後期=480㎍/日

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Free-PhotosbyPixabay

葉酸の摂取は初期だけでよいのでは?と思いますが、厚労省の摂取基準でいう「妊婦」とは妊娠中期、妊娠後期のことをさします。ですので推奨量は480㎍/日です。

 妊娠時(中期及び後期)は、葉酸の分解及び排泄が促進されるとする報告がある。また、通常の適正な食事摂取下で100 μg/日の狭義の葉酸を補足すると、妊婦の赤血球中葉酸濃度を適正量に維持することができたとする報告がある。これらから、100 μg/日を採用し、上述の相対生体利用率(50%)を考慮して、200 μg/日を妊婦(中期及び後期)の推定平均必要量の付加量とした。推奨量の付加量は推奨量算定係数1.2 を乗じて、240 μg/日とした。妊婦(初期)にはこの付加量は適用しないので、注意を要する。

 初期だけでなく中期・後期も葉酸を摂取し続けると、胎盤の血管の問題をきっかけに発症する合併症のリスクを減らせることが分かっています。

合併症が起きると母体や赤ちゃんの命にかかわります。

葉酸にはこれらの発症を未然に防ぐ効果があるというのです。出産にまつわるトラブル予防のためにも、葉酸はとり続けたほうがよいのです。

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シニア世代の葉酸の「必要量」=240㎍/日、でも「400㎍/日」説も

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シニア世代になっても必要量は変わりません。成人と同じ240㎍です。

Vlad VasnetsovbyPixabay

食事性葉酸の消化管吸収率は、加齢の影響を受けないと報告されている。また、食事性葉酸の生体利用パターンは若年成人とほぼ同様であると考えられる。これらの結果より、65 歳以上でも成人(18〜64 歳)と同じ値とした。

 240㎍/日では足らず、欧米並みに400㎍/日をとるべき、とする考え方もあります。

serai.jp

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